日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2014年年会
セッションID: R8-P13
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R8:変成岩とテクトニクス
ボヘミア山塊Moldanubian帯Nové Dvory産超高圧エクロジャイトに含まれる3種類のCa角閃石の起源とその意義
*安本 篤史平島 崇男
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抄録

超高圧条件(>4GPa, >1000oC)で変成したNové Dvoryエクロジャイトから(Nakamura et al., 2004)、3種類の産状を示すCa角閃石(Ia, Ib, S)を見出した。Amp-Iaはザクロ石中に点在する多相固体包有物(MSI-Ia)中に出現し、Amp-Ibはザクロ石中に線状配列するMSI-Ib中に出現し、Amp-Sはザクロ石とオンファス輝石の間に発達したシンプレクタイト中に出現する。MSI-Iaは自形な鉱物から成り、Amp-Iaの他にオンファス輝石、ルチル等高圧時に安定な鉱物を含む。一方、MSI-Ibやシンプレクタイトは他形な鉱物から成り、Amp-Ib/Sの他にディオプサイド、スピネル、斜長石等低圧時に安定な鉱物を含む。よって、Amp-Iaはザクロ石と共に高圧時に形成し、Amp-Ib/Sは減圧時の流体の湿潤と共に形成したと考えられる。  

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