日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2017年年会
セッションID: R5-19
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R5:地球外物質
石英のカソードルミネッセンスを用いたチクシュルーブ クレーターの基盤岩の圧力推定
*谷 理帆富岡 尚敬鹿山 雅裕常 昱西戸 裕嗣Das KaushikRae AuriolFerriere LudovicIODP-ICDP Expedition 364 Science Party
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抄録
巨大隕石クレーター形成モデルに制約を与えることを目的として、IODP 364次航海で掘削されたチクシュルーブ・クレーターのコア試料について、石英のカソードルミネッセンス分光分析を行った。衝撃を受けた石英は、青色発光ピーク強度が衝撃圧力上昇とともに増加することが実験によって示されている。衝撃回収試料を用いて圧力キャリブレーションを行い、それを元にチクシュルーブ基盤岩の花崗岩試料の衝撃圧力を推定した。その結果、いずれの試料も衝撃圧力は約15-20GPaの範囲にあることが明らかになった。試料の掘削深度による衝撃圧力の減衰は小さいものの、海底下深度1100–1200m付近ではわずかに圧力が高く、ピークリング形成時に基盤岩が大きく撹乱された影響を受けていると考えられる。
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© 2017 日本鉱物科学会
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