日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2018年年会
セッションID: R2-P05
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R2:結晶構造・結晶化学・物性・結晶成長・応用鉱物
オレンジ色に着色した貝化石中の方解石に含まれる微小マンガン化合物
*古川 登
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抄録
広島市市街地の地下からオレンジ色に着色した方解石(以下オレンジ方解石とする)が内部に晶出した貝化石が産出した.(古川, 1966 ,山崎他,2000)その化学組成からオレンジ色の着色要因としてMnが示唆された。貝化石中のオレンジ方解石を400℃で加熱処理したところ黒褐色に変化したことから,Mnは結晶中のCaを置き換えるのではなく,不純物として含まれている可能性が高いことがわかった。オレンジ貝化石を透過型電子顕微鏡で観察したところ,オレンジ貝化石では30~60nmの包有物がみられた。この包有物がオレンジ色の着色要因と考えられる。
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