バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌
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中国伝統医学の診断支援システムの構築
和辻 直篠原 昭二有田 清三郎
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2003 年 5 巻 1 号 p. 23-30

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抄録

中国伝統医学は経験を重視する医学であるために,主観的で非科学的であるとされている。最近,代替医療として注目され,世界的にも科学的な根拠を検証する動きが高まっている。中国伝統医学を再評価するために理論的なシステムを提示することが望まれており,その手始めとして,我々は舌診断支援システムを構築することにした。舌診断支援システムを検証するために,寒熱の判断における診察者の臨床的な舌診の判断,四診の判断と,舌診断支援システムの判定結果を比較した。その結果,支援システムの判定は舌診の判断結果の8割に一致したが,四診の判断結果とは約4割であり,一致率が低かった。四診の判断結果との一致率が低かったことは,四つの診察法を全て含めた診断支援システムの開発が必要となることが判った。

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© 2003 Biomedical Fuzzy Systems Association
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