LD研究
Online ISSN : 2434-4907
Print ISSN : 1346-5716
学童期の書字動作に感覚フィードバックが及ぼす影響
新庄 真帆加藤 寿宏松島 佳苗
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ジャーナル オープンアクセス

2019 年 28 巻 2 号 p. 241-248

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抄録
本研究の目的は固有感覚と触覚に着目し,紙面上の抵抗を増大することが運筆コントロールの正確性の改善に有効であるか検証することである。通常学級の1年生133名を対象とし,紙面上の抵抗を増大するために紙やすりを用いた。結果,対象者全体で紙やすりがある条件で運筆コントロールの課題成績が有意に高くなった(p<.05)。やすりの効果(紙やすりの有無による点数差)と感覚検査のスコアには有意な相関は認められなかった(固有感覚:p=.07,触覚:p=.35)。運筆コントロール能力による群間比較では,固有感覚のスコアのみ不良群で低くなる傾向が示された(固有感覚:p=.07,触覚:p=.19)。また不良群では紙やすりがある条件で運筆コントロール課題の成績が有意に向上した(p<.01)。運筆コントロールが不良な児に,固有感覚のフィードバックを考慮し紙面上の抵抗を増大する支援が有効であることが示唆された。
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© 2019 一般社団法人 日本LD学会
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