保健医療学雑誌
Online ISSN : 2185-0399
ISSN-L : 2185-0399
原著
通所リハビリテーション利用者における作業の領域で捉えた買い物と主観的健康感との関連性
渡辺 潤松下 太横井 賀津志
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2020 年 11 巻 2 号 p. 128-135

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抄録

本研究では,作業の領域の視点から買い物を捉え,通所リハビリテーション利用者の買い物と健康関連QOL との関連性を明らかにすることを目的とした.通所リハビリテーション利用者56 名に対して,買い物を作業の領域で捉えた自記式アンケート調査および健康関連QOL を測定する SF-8 を実施した.結果,買い物に行く者は30 名であった.買い物に行く 者は,日常生活機能(身体・精神),全体的健康感,活力,社会生活役割で有意に高い値を示した.義務的に買い物に行くと捉えた者は6 名で,余暇的に行く者に比べ,社会生活機能が有意に高かった(p<0.01: effect size=0.67).義務的な買い物は,他者や社会とのつながりを保障する健康 関連QOL を高く保つ可能性がある.

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© 2020 保健医療学学会
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