2020 年 11 巻 2 号 p. 145-151
【目的】男子大学生の運動習慣と心理社会的要因との関連を検討し,運動 習慣の定着に必要な要因に関する基礎資料を得ることを目的とした. 【方法】対象は,保健医療を学ぶ卒業年次の男子大学生13 名とした.運動 習慣の判定は厚生労働省の定義に基づいた.評価項目は,運動への自己効力感(運動SE),主観的健康感尺度のThe Subjective Well-being Inventory (SUBI)等とした. 【結果】運動群6 名と非運動群7 名に分類された.非運動群と運動群の比 較で,運動SE(各,9.0±4.2 点,15.2±3.3 点)で有意差を認めた(p<0.05).運動習慣との相関係数検定では,運動SE(r=0.658),SUBI 下位尺度「社会的な支え」(r=0.601)で有意な相関を認めた(p<0.05). 【結論】運動SE を高く維持し,周囲との関わりが運動継続に対して有効 と考える.