2018 年 9 巻 1 号 p. 31-38
鏡視下腱板修復術後に外転装具固定状態で早期退院する新たなプロトコルの導入が,入院中または退院後の危険動作の発生に影響を及ぼすか検証した.対象は2007年以降に装具除去まで入院治療(3~4週間)を行った31例を長期群,術後のADL指導方法を見直し,入院期間を8日間とし,装具装着のまま退院した87例を短期群とした.方法は両群で術翌日~術後8日目と術後9日~術後3週間時点での危険動作の発生率を比較した.術翌日~術後8日目と術後9日目~術後3週間のそれぞれにおいて両群間に差はなかった.外転装具固定状態で早期退院を行っても術後の危険動作の発生に影響は少ないと考えられた.