2020 年 19 巻 1 号 p. 3-11
新潟大学医歯学総合病院では2006年4月インプラント治療部が開設された.今回,開設後10年間(2006年4月から2016年3月)における外来患者,入院患者,インプラント手術を総括し,今後の当治療部の運営に資することを目的に臨床的検討を行った.
10年間の外来患者の総数は1,606人(男性598人,女性1,008人)であった.年齢は50~60歳代が多くを占め,平均55.1歳(最低16歳,最高87歳)であり,また院外からの紹介患者は43%と多くを占めた.インプラント埋入手術件数(本数)は年間90~150件(150~260本),平均114件(198本)であった.10年間に顎堤形成術や上顎洞底挙上術を含めた骨増生術は入院下に計183件に施行された.10年間のインプラント埋入総数1,986本のうち,インプラント脱落本数(率)は54本(2.7%)であった.
外来患者数は一時的な増減がみられたが,最近, 一定の患者数があり,インプラント埋入手術および骨増生術件数は安定して推移していた.今後も特定機能病院としてインプラント治療成績向上に貢献すべく,入院治療を含めた総合的な医療提供を務めることが肝要である.