2001 年 21 巻 3 号 p. 195-204
薬剤情報システムは,入力のためのシステムから蓄積データを患者治療に利用するシステムへと役割が変化している.薬剤情報システムをさらに発展させるために解決しなければならない課題として,1) 処方記述様式と処方ルールの標準化,2) 処方記録と投与実績の整合性,3) 健康保険制度との矛盾の解決,4) 医療施設間の情報伝達方法の確立,5) メディケーション・エラー防止への貢献があげられる.
薬物療法の安全性を確保するために,薬剤選択と処方判断をサポートする処方チェック機能や医薬品情報提供機能が導入されているが,問題点としてチェックの根拠となる標準的データが整備されていないことがあげられる.
新しい工夫として,金沢大学病院では処方支援ウィンドウを実用化した.また,電子カルテシステムで試みられている患者フォーラム機能は,薬物療法を含む患者個別の医学的問題について医師,看護婦,薬剤師がお互いに情報交換できるツールとして期待が持てる.