2003 年 23 巻 2 号 p. 137-144
近年のブロードバンド化に伴い,高精細動画伝送システムが開発され,医療への応用が可能になりつつある.そこで本研究では,DV over IP方式を用いた動画伝送システムが内視鏡遠隔診断に応用可能かどうかを検証する目的で通信実験を行った.武蔵野赤十字病院から東京医科歯科大学医学部附属病院に4例の大腸疾患の内視鏡検査画像を超高速インターネット(JGN)を使ってリアルタイム伝送し,専門医が診断と評価を行った.その結果,伝送による画質の劣化や伝送遅延はほとんど観測されず,今回の4例に関しては診断が十分可能であることが実証された.汎用性や利用性に関しても利用者の良好な満足度が得られた.今後症例を増やして,DV over IPの内視鏡遠隔診断への利用に関して,適用範囲や費用対効果を明らかにしていきたい.