医療情報学
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原著
無線ICタグ(RFID)を用いたカルテ所在管理システムの構築
根岸 正史銭谷 幹男川村 昇能勢 安彦梅沢 千章木下 雅善水野 圭子綱川 ルリ子安田 信彦
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2004 年 24 巻 6 号 p. 599-604

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抄録
 日本病院機能評価機構の診療録に関する重要な評価項目として,1患者1カルテによる診療録管理があるが,電子カルテ未導入の大規模病院で外来における1患者1カルテの運用は困難といわれている.我々は,無線ICタグ(RFID)をカルテに取り付け毎日病院内を複雑に行き交うカルテ所在を24時間追跡するシステムを構築し,約3,000冊のカルテ搬送を可能にした.現在,カルテの所在不明の報告も救急患者搬入時にも迅速なカルテの取り寄せが可能となっている.このシステムは2.45GHzのRFIDがカルテ管理に利用された初めてのケースであり,構築過程で幾つかの重要な知見が得られた.また,比較的連携しやすいウェブブラウザ対応システムとして構築したが,他の既存システムとの連携には時間と労力を必要とした.
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© 2004 一般社団法人 日本医療情報学会
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