抄録
北海道大学では,医学科5年生,看護学科2年生,診療放射線技術学科2年生を対象に,学生の情報関連能力を知るため,医療情報学関連講義の初回に以下の調査を7年間継続的に行ってきた:(1)「Byte」「オーダリング」などの医療情報関連用語の理解度,(2)学生が占有できるパソコンの比率や電子メールの活用状態などの情報機器利用度.今回,この7年間の調査結果について学科間の違いおよび学科毎の経年傾向について集計・分析した.その結果,医療情報関連用語の受講前理解度は学科により異なっていた.その原因として医療情報学を学習する以前のカリキュラムの影響と考えられた.学生のパソコン所有は,1999年から2001年にかけて急速にパソコンが普及し,医学科で9割,看護学科・診療放射線技術学科では7~8割の学生が専用のパソコンを所有していた.電子メールの利用も同様の傾向であった.