医療情報学
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技術ノート
健康意識の変容を促進する情報システムの開発
横山 淳一山本 勝永井 昌寛
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2007 年 27 巻 4 号 p. 377-385

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抄録

 少子高齢化の進展,急性期疾患から生活習慣病等の慢性期疾患中心の疾病構造の変化等,我が国の医療を取り巻く諸環境は変化してきている.そのようななか,生活習慣病の有病者だけではなく疾病予備群を減少させる予防に注目が集まっている.個人の生活習慣病予防対策の実施は各人の健康意識に依るところが大きく,健康づくりに対する動機づけをいかに行っていくのかが課題である.本研究では,個人が簡単な健康行動目標を決定し,その健康行動を行うことができたかどうか自己評価を行いながら,健康的な生活を行うシステムを提案し,その継続を支援する情報システムを試作した.本システムの基本機能は,(1)健康づくり目標の行動評価の記録機能,(2)評価結果の閲覧機能,(3)継続支援機能,等である.本システムを利用した実験結果では,利用者の65%が利用後に健康意識が強くなったと回答しており,システム利用による健康意識変容の可能性が示唆された.

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© 2007 一般社団法人 日本医療情報学会
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