抄録
近年さまざまな位置計測ソリューションが実用化され,これを用いたコンテキストアウェアユビキタスサービスの提案が行われている.とくに無線LANを用いた位置計測ソリューションについては,病院情報システム導入に伴って導入されることが多い無線LAN資源を利用すれば新規のインフラ整備が軽微で済むことから,院内ユビキタスサービス実現のためのツールとして高い可用性が期待できる.本研究では,医療機器管理を対象として,無線LAN位置計測ソリューション導入に伴う効果をビジネスプロセスモデリングの手法を用いて推定するとともに,システム実現に必要な技術的課題について検討を行った.検討の結果,導入によってプロセス改善や医療安全向上などの大きな効果が得られることが明らかになったが,現行システムではサービス実現に向けてさまざまな技術的課題があり,技術的課題と病院規模を考慮に入れた運用設計が必要であることが明らかになった.