抄録
病棟スタッフステーション作業室での作業を室内の備品に関連付け,作業ごとの清潔度・必要な広さ・出入り口との距離についての諸条件を同時に満たすような作業室のレイアウトを遺伝的アルゴリズムによって最適化し,さらにその結果に従って実際に改良を行い,改良の効果を検証した.2つの異なる病棟の作業室を対象としたが,1病棟でのみスコアと再現性の高い最適解が得られた.スコア・再現性の低い解しか得られなかったほうの病棟では,その原因となったスペースの狭さに対する改良を行うこととした.改良の効果に対する評価はいずれの病棟でも良好であった.遺伝的アルゴリズムの結果から得られた対策案は,室内を清潔ゾーンから不潔ゾーンへ段階的に分離すること,救急用備品を出入り口近くの移動しやすい場所に配置すること,であった.これらの対策案はスタッフステーション作業室のレイアウトにおける一般的な指針として有用であると考えられる.