医療情報学
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原著-技術論文
医薬品マスタの一元管理と二段階処方チェックシステムの構築と評価
田中 雅幸鶴見 由美子打谷 和記池嶋 孝広村中 達也大植 謙一廣田 育彦仲野 俊成今村 洋二
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2010 年 30 巻 2 号 p. 119-127

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抄録

 われわれは処方チェックシステムの精度向上とともに,医薬品マスタメンテナンス作業の省力化が可能なオーダリングシステムの構築に取り組み,ほぼ目標に到達しえたと判断したことから,今回その稼働状況の評価を行った.
 電子カルテと薬剤サブシステム間の医薬品マスタの一元管理により,マスタの整合性保持が実現した.また独自の処方チェック用データベースを作成し,処方チェックを電子カルテ側とサブシステム側の二段階に振り分けた.さらに処方監査に必要な検査値や薬歴などを処方せんに出力させる機能を搭載した.その結果,レスポンス低下を招くことなく,監査支援を強化することができた.
 電子カルテは安全管理に有用なツールであるが,安易なシステム導入は医療事故を誘発しかねない.医療従事者がシステムを理解した上で完成度の高いシステム構築に参画する必要がある.われわれは今後もシステム改善に取り組み,医療安全に貢献していきたい.

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© 2010 一般社団法人 日本医療情報学会
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