医療情報学
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春季学術大会論文
在宅健康支援ネットワークシステムを用いた家庭の電力使用量とバイタル・生活習慣との関連性の検討
安川 圭司石原 由紀夫平山 ふみ三宮 庸生岡 ゆみ田中 浩剛高田 和馬
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2016 年 36 巻 2 号 p. 73-78

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抄録

 目的:在宅健康支援ネットワークシステムを用いて電力使用量とバイタルデータ(体重,血圧,血中脂質)・生活習慣(飲酒・喫煙習慣,野菜・果物摂取,運動習慣)との関連性を検討する.

 方法:2013年2月から単身世帯34名,非単身世帯60名を対象にバイタルデータと電力使用量を毎日測定し,生活習慣の質問票に自己記入式で回答を得た.

 結果:一日平均電力使用量は,単身世帯では中性脂肪(p=0.044),LDL/HDL比(LH比)(p=0.048),飲酒量(p=0.009)と正の相関が,全世帯では飲酒量(p=0.014)と正の相関,野菜摂取量(p=0.012)と負の相関がみられた.冬季気温感応度は男女ともにLH比と負の相関が,男性では飲酒量と負の相関があり,女性では体脂肪率や腹囲と正の相関が,野菜摂取量と負の相関があった.夏季気温感応度は男性ではBMIと正の相関が,女性ではBMIや腹囲と負の相関があり,男女ともに野菜摂取量と正の相関があった.

 結論:電力使用量はバイタルデータや生活習慣と関連し,気温の影響が示唆された.

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© 2016 一般社団法人 日本医療情報学会
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