2019 年 39 巻 1 号 p. 15-23
[セッション抄録]
生産性と患者満足・仕事満足を高める患者記録のあり方
―特にチーム医療における看護記録(看護者による情報提供)のあり方―
宇都由美子(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 システム情報学/鹿児島大学病院 医療情報部)
諸外国に例を見ない速度で高齢化が進んでいるわが国では,団塊の世代が75歳以上となる2025年以降は,国民の医療・介護の需要がさらに増加することが見込まれ,地域包括ケアシステムの構築が急がれている.その一方で生産労働人口の減少に伴い,労働生産性を上げ,仕事満足度を高めるために働き方改革が急ピッチで進もうとしている.これらの社会的な変化を背景として,医療界においてはチーム医療というキーワードが重要になってきた.
本シンポジウムでは,①チーム医療のために共有される記録としての看護記録(看護者による情報提供)のあり方,②保健医療福祉サービスが専門職・非専門職の協働の下で提供されることを鑑み,専門職・非専門職が内容を理解できるような看護記録を目指した今後の取組み,③看護の専門性を高め,今後の二次利用に耐えうる看護記録を支援する標準的なマスタ開発やICT支援を柱として,意義あるディスカッションを進めていきたい.