2025 年 45 巻 3 号 p. 131-141
Real-World Data (RWD)の二次利用には,そのデータ品質が適切に確認されている必要がある.一方,現行のガイドライン等では具体的な“確認方法”について明示はされておらず,その実施が困難な状況にある.本研究では,臨中ネットで構築中の共通データベース(DB)の活用に向け,名古屋大学医学部附属病院に設置されたSS-MIX2標準化ストレージ(患者数:1,039,790名,男性48.2%)内のRWD品質検証を実施し,データ品質の可視化を試みた.結果,11データ種別・303項目の完全性・一貫性を数値化し,それをもとに本学のSS-MIX2データの特性をまとめることができた.その確認方法やデータ品質低下のリスクがどこに潜んでいるか,そのノウハウを臨床研究中核病院に限らず広く展開することは,信頼性のあるReal-World Evidence(RWE)創出の加速につながると考える.