日本岩石鉱物鉱床学会 学術講演会 講演要旨集
2005年 日本岩石鉱物鉱床学会 学術講演会
セッションID: S-08
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2005年三鉱シンポジウム:地球物質科学のニューフロンティア
“超高温”広域変成作用 —地質・岩石学的証拠と熱の問題、水の問題
*外田 智千
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抄録

「超高温変成作用」の定義は地殻深度における900℃を超える高温の変成作用(Harley, 1998)ということになっているが、温度圧力経路の違いによって等圧冷却および等温減圧に大別され、またその産状は1000℃を超える超高温地域が百キロメートルの広域に及ぶものから、変成帯の最高温部がかろうじて900℃に達するもの、あるいは火成岩体の周囲に発達する超高温“接触”変成帯など、様々な異なるテクトニクスによる変成作用/変成岩がある。南極ナピア岩体は太古代末期∼原生代初期の変成岩体で、超高温“広域”変成岩体としての特徴を最もよく備え、また最も広い分布を示す地質体である。本講演では超高温広域変成岩体としての地質学的・岩石学的な証拠および特徴を紹介するとともに、超高温変成作用の「熱の問題」と熱源以上に本質的な問題をはらむ「水の問題」について考察する。

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© 2005 日本鉱物科学会
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