日本岩石鉱物鉱床学会 学術講演会 講演要旨集
2005年 日本岩石鉱物鉱床学会 学術講演会
セッションID: G5-04
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G5:火山及び火山岩
富士火山864年噴出物中の斜長石の累帯構造とそのパッチ状累帯構造の再現実験
藤田 奈穂*佐藤 博明
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抄録
富士火山864年噴出物中の斜長石斑晶の累帯構造を記載し,特にパッチ状累帯構造を実験的に再現することを試みた.864年噴火は4つのグループに区分されるが,それらに含まれる斜長石の累帯構造を217枚のBSE像に基づいて記載をおこなった.斜長石斑晶の90%に,振動累帯やパッチ状累帯が認められた.無累帯は6%ほどの斜長石斑晶で認められた.また,リムに於いて全体の斑晶の約60%に逆累帯構造が認められた.高温高圧実験は,急冷装置付ガス圧装置を用いて1000気圧の条件,含水量2,4%の試料でおこなった.今回の狙いは天然の玄武岩試料を用いて,パッチ状累帯構造を,結晶成長過程と融解過程の両方から再現することを試みたもので,結果的にはまだ不十分であるが,両方の過程でパッチ状累帯構造が生じる可能性が示唆された.
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© 2005 日本鉱物科学会
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