JAMSTEC Report of Research and Development
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報告
海洋再解析データを用いたアカイカ好適生息域モデルの構築とその利用
-RECCAアカイカプロジェクトの事例-
五十嵐 弘道淡路 敏之石川 洋一蒲地 政文碓氷 典久酒井 光夫加藤 慶樹齊藤 誠一清藤 真樹
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2014 年 18 巻 p. 89-101

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抄録
文部科学省「気候変動適応研究推進プログラム」(RECCA: Research Program on Climate Change Adaptation)の研究課題「気候変動に伴う水産資源・海況変動予測技術の革新と実利用化」プロジェクトで開発した,海洋再解析データを用いたアカイカ好適生息域モデルにより,夏季における北太平洋日付変更線付近のアカイカ漁場において日々変動するアカイカ好適生息域を精度よく推定することが可能となった.さらに,この成果を,インターネットと衛星通信を介して配信するウェブシステムを構築し,操業中のイカ釣り漁船にリアルタイム配信する実証試験を行った.その結果,イカ釣り漁船が,本プロジェクトで作成したアカイカ漁海況情報を利用することにより,漁場探査の効率化や燃油消費ひいては二酸化炭素排出量削減につながったことが,聞き取り調査から明らかとなり,本プロジェクトの成果が実利用上も有益であることが示された.
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© 独立行政法人海洋研究開発機構
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