JAMSTEC Report of Research and Development
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4次元変分法による大気海洋結合再解析データ作成のための周辺システムの構築と応用展開
日吉 善久石川 洋一西川 史朗増田 周平五十嵐 弘道佐々木 祐二
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2014 年 18 巻 p. 103-114

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抄録
海洋研究開発機構,地球情報研究センターは,季節から経年に亘る全球規模の気候変動を再現するために大気海洋結合四次元変分法データ同化システム(以下,CDAシステム)を開発し,2010年以降を対象に,3ヶ月間の同化ウィンドウを設定した大気・海洋環境再現実験を実施し,継続的に再解析データ及び再解析データを利用したアンサンブル3年予測データを作成している.我々は,データ同化システムの運用及び再解析データ作成をより効率化するために,CDA計算環境の改善と合わせて再解析データ作成サポートシステムを開発し導入している.再解析データ作成サポートシステムは,クーロンプロセスを用いたCDAシステム入力用観測データの完全自動収集,それらの品質管理を含む自動前処理,同化・アンサンブル予測実験結果と観測データを融合した可視化処理による結果確認,評価の視覚化,効率化を実現している.今回開発した再解析データ作成サポートシステムを利用して,再解析データとアンサンブル3年予測データの評価を行ない両データによる太平洋・インド洋熱帯域の海況の再現性・予測性が高いことを確認した.また,再解析データ及び予測結果を確認,評価する際に再解析データ作成サポートシステムが有用であることも確認した.
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© 独立行政法人海洋研究開発機構
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