医学検査
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研修医を対象とした時間外超音波検査研修の有用性
倉田 道也久留島 幸路大井 直樹角越 信郎村山 舞鈴木 悠子嶌 三穂嵩 眞佐子
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2014 年 63 巻 3 号 p. 355-359

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抄録

当院では,多くの研修医が超音波検査を患者対象に選択実習研修としているが,十分な技術・知識の習得が有効になされていない.そこで我々は研修医対象に,超音波検査の基本走査法習得・描出能向上を目標とし時間外での超音波検査研修会を開催した.研修領域はFocused assessment with sonography for trauma(FAST),心臓エコー検査,腹部エコー検査とし,研修医2人1組で相手を模擬患者とし研修を行った.受講率は各領域ともに90%以上であり,各研修医の年間受講回数は心臓エコー検査で最大19回(中央値6回),腹部エコー検査で最大13回(中央値6回)であった.90%以上と多くの研修医が時間外研修を受講しており,本研修は有用であると思われた.またこの研修は,病院当局から高く評価され教育システムに採用された.技師が指導して研修医が相互に模擬患者となる時間外研修に続き,選択実習研修を合わせることにより効果的な教育システムを確立できると考えられた.

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© 2014 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
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