2016 年 65 巻 5 号 p. 576-581
前回,人事考課と日常業務に係る行動特性から二次元複合解析図を作成し,その座標位置から5つのグループに分類し,インシデントに係る行動特性を解析し報告した。今回は,慣れない検査業務を行う新入職員のインシデント発生と,指導に当たる職員のインシデント発生について二次元複合解析を行った。新入職員は,経験を積むだけではなく学術的な知識や手順の重要性を含めた指導を必要とし,また,指導に当たる職員には,他者からの作業中断や意識が散漫している状態はインシデントが発生しやすい場面と自覚し,一度立ち止まり,振返りの確認作業から業務を再開するよう指導することで,インシデントの発生は減少させられると考えられた。