医学検査
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臨床検査技師による検体採取への業務拡大―インフルエンザ流行期の新たな外来診療のかたち―
渡辺 友子鎌田 真由美渡邉 桃子鈴木 克弥若山 正隆
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2017 年 66 巻 4 号 p. 369-374

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抄録

厚生労働省指定講習会を受講し修了証を交付された臨床検査技師は,一部の検体採取が可能となった。それに伴い当院においてインフルエンザ流行期に検体採取とインフルエンザ迅速検査の実施および陽性者に対し,生活上の注意点の説明等を行う業務拡大を図った。また看護師,診療補助を行っている事務職員にアンケート調査し,臨床検査技師による検体採取についての評価を行った。医師は医局会にて直接意見を聞いた。その結果,この業務拡大については「良かった」とする回答が97%であり高い評価を得た。これまで煩雑だった外来診療の運用を改善し,臨床検査技師による検体採取への業務拡大を行うことで,新たな外来診療の体制を作った。それにより外来待ち時間の短縮や,患者とのコミュニケーションや信頼関係の構築に繋がり,臨床検査技師が検体採取を行うことにより質の高い医療の提供を可能とした。

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© 2017 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
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