医学検査
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原著
心音心電図AIシステムによる心負荷判定と血中NT-proBNP値の相関性の検討―心不全スクリーニングツールとしての有用性の検証―
河上 香織, 青山 英和, 富永 新平, 見田 久, 亀谷 良介
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2026 年 75 巻 4 号 p. 761-766

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Abstract

【目的】高齢化に伴う心不全の急増により,検査リソースの限界や採血結果判明までの時間が課題となっている。2025年日本循環器学会ガイドラインでは早期発見のNT-proBNPカットオフ値が引き下げられ,スクリーニングの重要性が増している。本研究では,心音心電図AIシステム(以下,超聴診器)の判定とNT-proBNP値の相関を検証した。【方法】当院外来の225例を対象に,AI心負荷判定(5段階)とNT-proBNP値(125/300/400/900 pg/mL)の相関および診断精度を解析した。また900 pg/mL超を目的変数とし,年齢,性別,BMI,eGFR,心房細動を調整した多変量ロジスティック回帰分析を行った。【成績】AI判定とNT-proBNP値は有意に相関し(rs = 0.599, p < 0.001),段階的に上昇した(p < 0.0001)。閾値上昇に伴いAUCは0.72~0.84へ向上し,900 pg/mL基準の陰性的中率は94.9%であった。多変量解析では交絡調整後もAI判定(B以上)は独立した予測因子であった(オッズ比:9.28,95%信頼区間:3.53–24.37,p < 0.001)。【結論】超聴診器によるAI心負荷判定はNT-proBNP値と良好に相関した。本システムは,検査リソースの限られた現場等で客観的な「診断の道筋」を提示し得る,非侵襲的かつ有用なツールになる可能性がある。

Translated Abstract

Background: With the rapid increase in heart failure patients, known as the “heart failure pandemic,” a rapid and non-invasive screening tool is urgently needed. We evaluated the clinical utility of a novel “super stethoscope,” a heart sound and ECG artificial intelligence (AI) system (AMI-SSS01), by comparing its findings N-terminal pro-B-type natriuretic peptide (NT-proBNP) levels. Methods: A total of 225 outpatients at our hospital were included to analyze the correlation and diagnostic accuracy between the 5-grade artificial intelligence (AI) cardiac load assessment and NT-proBNP values (125, 300, 400, and 900 pg/mL). Furthermore, multivariate logistic regression analysis, with an NT-proBNP level of > 900 pg/mL as the dependent variable, was performed to adjust for confounding factors, including age, sex, body mass index (BMI), estimated glomerular filtration rate (eGFR), and atrial fibrillation. Results: The AI cardiac load assessment significantly correlated with NT-proBNP values (rs = 0.599, p < 0.001), demonstrating a significant stepwise increase (p < 0.0001). As the cut-off thresholds increased, the AUC improved from 0.72 to 0.84, and the negative predictive value for the 900 pg/mL threshold was 94.9%. Multivariate logistic regression analysis revealed that after adjusting for confounding factors, an AI assessment of grade B or higher remained an independent predictor (odds ratio: 9.28, 95% confidence interval: 3.53–24.37, p < 0.001). Conclusion: The AI cardiac load assessment using the super-stethoscope correlated well with NT-proBNP values. This system has the potential to serve as a non-invasive and useful tool that can present an objective “diagnostic pathway” in settings with limited laboratory resources.

I  緒言

高齢化に伴う心不全患者の急増,いわゆる「心不全パンデミック」への対策は喫緊の課題である。日常診療において初期症状を見逃さないことは極めて重要であるが,すべての患者に精密検査を行うリソースには限界がある。特に医療過疎地域や在宅医療・訪問診療においては,迅速かつ手軽な客観的指標が切実に求められている。

近年,心不全や構造的心疾患(structural heart disease; SHD)の早期発見において,人工知能(AI)を用いたスクリーニング技術が注目を集めている。先行研究において,12誘導心電図を用いたAI解析(AI-ECG)が無症候性の左室機能低下の検出に有用であることや1),デジタル聴診器を用いたAI心音解析が心雑音および弁膜症の特定に高い精度を示すこと2)が報告されている。

これらに対し,近年導入された心音心電図AIシステム(製品名:超聴診器AMI-SSS01,AMI株式会社,鹿児島,日本。以下,超聴診器とする)は,わずか8秒の計測で心音と1誘導心電図を同時かつ非侵襲的に取得し,1)心負荷を5段階(A1, A2, B, C, D),2)収縮期・逆流性・拡張期の3種の雑音を4段階評価し弁膜症を判定する,2つの機能を備える。本システムを用いた心負荷判定は健診コホート等における血中BNP値との関連が報告されているが3),心疾患の除外や精査を目的とする循環器内科初診や専門外来の実臨床において,国内で汎用されるNT-proBNP値とどの程度相関するのかは十分に明らかになっていない。

本研究では,本システムの実臨床におけるスクリーニングおよびトリアージツールとしての客観的な妥当性を検証するため,NT-proBNP値との相関を後方視的に解析した。

II  対象および方法

2025年2月~8月に当院で超聴診器検査を施行した連続347例のうち,以下の条件に該当する122例を除外した225例を対象とした(Table 1)。除外基準およびその内訳は,1)前後7日間以内にNT-proBNP値が測定されていない症例(98例),2)eGFR 30 mL/min/1.73 m2未満の重度腎機能障害例(23例),3)超聴診器検査とNT-proBNP測定の間に血行動態へ影響を及ぼすイベントが発生した症例(1例),とした。症例選択の過程をフローチャート(Figure 1)に示す。

Table 1 患者背景・各検査結果(n = 225)

項目 結果(n = 225)
基本情報
 年齢(歳)(mean ± SD) 71.8 ± 16.2
 男性(n, %) 124(55.1%)
 BMI(mean ± SD) 22.7 ± 4.0
血液データ
 NT-proBNP(pg/mL)(median [IQR]) 284.3[89.4–808.7]
 eGFR(mL/min/1.73 m2)(median [IQR]) 60.3[47.7–71.3]
心エコー所見
 中等度弁膜症(n, %)(内訳:AS 6例,MR 18例,AR 12例) 36(16.0%)
超聴診器判定
 心雑音検出(n, %) 44(19.6%)

解析対象となった225例の患者背景および各検査結果。

Figure 1  対象症例の選択フローチャート

心疾患スクリーニングを施行した連続347例のうち,事前に定めた除外基準に基づき122例を除外した(NT-proBNP未測定:98例,eGFR 30 mL/min/1.73m2未満:23例,血行動態に影響を与えるイベント発症:1例)。最終的に225例を主解析の対象とした。*注:BMIデータが欠損している5例は多変量ロジスティック回帰分析から除外した(欠損値除外解析:n = 220)。略語:BMI:体格指数,eGFR:推算糸球体濾過量,NT-proBNP:ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント

超聴診器(AMI-SSS01)を用い,前胸部にて心音心電図を計測した。統計解析にはソフトウェアRを使用し,AI心負荷判定(5段階の順序尺度)とNT-proBNP値(連続変数)の相関の評価にはSpearmanの順位相関係数(rs)を用いた。また,AI心負荷判定ごとのNT-proBNP中央値の比較にはJonckheere-Terpstra検定を用いた。また,特定のNT-proBNP閾値に対する診断能についてROC曲線分析を行った。閾値としては,2025年JCS/JHFS心不全診療ガイドラインにおいて心不全の早期発見・外来スクリーニング基準とされる125 pg/mL,国際的な急性心不全除外基準である300 pg/mL,および日本心不全学会のステートメントが推奨する専門医紹介基準である400 pg/mL,重症・急性心不全基準である900 pg/mLの4つの推奨カットオフ値を参考に設定し,それぞれの感度,特異度,陽性的中率(PPV),陰性的中率(NPV),および曲線下面積(AUC)を算出した。各診断精度およびAUCについては,95%信頼区間(CI)を併記した。さらに,患者背景因子がNT-proBNP値に与える影響を調整するため,NT-proBNP > 900 pg/mLを目的変数とした多変量ロジスティック回帰分析を行った。説明変数には,AI心負荷判定(B以上),年齢,性別,BMI,eGFR,および心房細動の有無を組み込み,独立した予測因子であるかを検討した。なお,BMIデータが欠損している5例についてはリストワイズ除去(欠損値除外)を用いて解析を行った。

III  結果

1. AI心負荷判定別NT-proBNP値の分布

AI心負荷判定とNT-proBNP値の間には,有意な正の相関が認められた(rs = 0.599, p < 0.001)。各AI判定群における症例数,およびNT-proBNP中央値[四分位範囲]は,A1群が112例で120.2[66.2–282.5]pg/mL,A2群が24例で271.5[91.1–541.4]pg/mL,B群が5例で465.6[82.2–1,273.9]pg/mL,C群が21例で472.6[303.4–1,572.8]pg/mL,D群が63例で1,002.1[537.0–2,840.9]pg/mLであった(Table 2)。Jonckheere-Terpstra検定においても,AI判定がA1からDへと進むに従い,NT-proBNP値は段階的に有意な上昇傾向を示した(p < 0.0001)。AI心負荷判定ごとの分布をFigure 2に示す。

Table 2 AI心負荷判定別における対象症例数およびNT-proBNP値の分布

AI心負荷判定 症例数
(n)
NT-proBNP中央値[Q1–Q3](pg/mL)
A1 112 120.2[66.2–282.5]
A2 24 271.5[91.1–541.4]
B 5 465.6[82.2–1,273.9]
C 21 472.6[303.4–1,572.8]
D 63 1,002.1[537.0–2,840.9]

特記なき場合,データは中央値[四分位範囲]で示す。A1からDへのAI心負荷判定の上昇に伴い,NT-proBNP値の有意な段階的増加が認められた(p < 0.0001, Jonckheere-Terpstra検定)。略語:AI:人工知能,NT-proBNP:ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント

Figure 2  AI心負荷判定ごとの血中NT-proBNP値の分布

各AI心負荷判定A1~DにおけるNT-proBNP値の分布を示す箱ひげ図。AI心負荷判定の進行に伴い,NT-proBNP値の有意な段階的上昇が認められた(p < 0.0001, Jonckheere-Terpstra検定)。(Y軸は対数軸(logarithmic scale)を使用)

2. 診断精度の評価

各基準値における詳細な診断精度をTable 3に示す。ROC曲線分析の結果,AUCはNT-proBNPの閾値が125,300,400,900 pg/mLと上昇するに従い,それぞれ0.72,0.79,0.82,0.84と段階的な向上が認められた(Figure 3)。特に900 pg/mL基準においては,陰性的中率(NPV)94.9%という高い値が得られた。

Table 3 各NT-proBNP基準値に対するAI判定の診断精度

NT-proBNP
予測値
Cut-off 感度 特異度 AUC 陽性的中率(PPV) 陰性的中率(NPV)
> 900 B 86.50%
(95%CI: 74.2–94.4%)
74.60%
(95%CI: 67.4–80.9%)
0.84
(95%CI: 0.79–0.90)
50.60%
(95%CI: 39.7–61.4%)
94.90%
(95%CI: 89.7–97.9%)
> 400 A2 83.30%
(95%CI: 74.0–90.4%)
71.90%
(95%CI: 63.5–79.2%)
0.82
(95%CI: 0.76–0.87)
66.40%
(95%CI: 56.9–75.0%)
86.60%
(95%CI: 78.9–92.3%)
> 300 B 66.40%
(95%CI: 56.6–75.2%)
84.70%
(95%CI: 77.0–90.7%)
0.79
(95%CI: 0.73–0.84)
79.80%
(95%CI: 69.9–87.6%)
73.50%
(95%CI: 65.3–80.7%)
> 125 C 51.40%
(95%CI: 43.0–59.6%)
89.60%
(95%CI: 80.6–95.4%)
0.72
(95%CI: 0.66–0.78)
90.50%
(95%CI: 82.1%–95.8%)
48.90%
(95%CI: 40.4%–57.5%)

すべての診断性能指標は95%信頼区間とともに付記した。略語:AUC: ROC曲線下面積,CI:信頼区間,NPV:陰性的中率,NT-proBNP:ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント,PPV:陽性的中率

Figure 3  NT-proBNP値(125, 300, 400, 900 pg/mL)を予測するROC曲線

青色,緑色,橙色,赤色の各曲線は,NT-proBNP値 > 125 pg/mL,> 300 pg/mL,> 400 pg/mL,> 900 pg/mLを予測するROC曲線を示す。各カットオフ値におけるAUC:> 900 pg/mL(AUC = 0.84),> 400 pg/mL(AUC = 0.82),> 300 pg/mL(AUC = 0.79),> 125 pg/mL(AUC = 0.72)。

3. 患者背景因子を調整した多変量解析

年齢,性別,BMI,eGFR,および心房細動の有無を説明変数に組み込み,NT-proBNP > 900 pg/mLを目的変数とした多変量ロジスティック回帰分析の結果をTable 4に示す。臨床的な交絡因子を調整した後においても,AI心負荷判定(B以上)はNT-proBNP > 900 pg/mLに対する独立した予測因子であった(オッズ比[OR]:9.28,95%信頼区間[CI]:3.53–24.37,p < 0.001)。なお,その他の共変量としては,心房細動の有無(OR: 3.67, 95%CI: 1.22–11.03, p = 0.021)およびeGFRの低下(OR: 0.96, 95%CI: 0.93–0.99, p = 0.013)が有意な予測因子であった。

Table 4 NT-proBNP > 900 pg/mLを予測する多変量ロジスティック回帰分析

説明変数 オッズ比(OR) 95%信頼区間(CI) p値
AI心負荷判定(B以上) 9.28 3.53–24.37 < 0.001
心房細動(あり) 3.67 1.22–11.03 0.021
性別(男性) 1.54 1.03–2.30 0.037
年齢(1歳増加ごと) 1.02 0.98–1.06 0.381
BMI(1 kg/m2増加ごと) 0.96 0.87–1.06 0.438
eGFR(1 mL/min/1.73 m2増加ごと) 0.96 0.93–0.99 0.013

多変量モデルは,AI心負荷判定(B以上),年齢,性別,BMI,eGFR,および心房細動の有無を説明変数に組み込み解析した。*注:BMIデータに欠損を認めた5例は本解析から除外した(欠損値除外解析:n = 220)。略語:BMI:体格指数,CI:信頼区間,eGFR:推算糸球体濾過量,NT-proBNP:ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント,OR:オッズ比

IV  考察

本研究の結果,超聴診器によるAI心負荷判定は血中NT-proBNP値と有意な正の相関(rs = 0.599)を示すことが確認された。超聴診器の最大の特徴は,わずか8秒の非侵襲的な計測で客観的なデータが得られ,採血検査のような結果判明までの待ち時間が生じない点にある。この生理機能検査としての即時性は,医療リソースが限られた在宅医療や,外来診療において「直ちに心エコー等の精密検査へ進むべきか」という診断の道筋を即座に提示するための有力な補助ツールになり得ると考えられる。これまでの先行研究において,NT-proBNPは外来診療における心不全のスクリーニングや診断において極めて強力なバイオマーカーであることが確立されている4),5)。しかし,実際の外来診療においては,採血から結果判明までに一定の時間を要するため,初診時の限られた診察時間内で直ちに心エコー検査をオーダーすべきか否かの判断が遅れるジレンマが存在した。また,AI-ECGは強力なスクリーニングツールであるが,一般に12誘導心電図の装着を要する1)。これに対し,本システムは極めて簡便な手技により,採血結果のタイムラグなしに客観的な心負荷を瞬時に層別化する(Gatekeeper)ことが可能である。

本研究では,2025年JCS/JHFS心不全診療ガイドラインが推奨する早期発見基準(125 pg/mL)や,専門医紹介基準(400 pg/mL),重症・急性心不全基準(900 pg/mL)等の複数の閾値を用いて診断能を検証した。解析の結果,NT-proBNPの閾値が125,300,400,900 pg/mLと上昇するに従い,AUCは0.72,0.79,0.82,0.84へと段階的に向上した。特に900 pg/mL基準に対しては94.9%という高い陰性的中率(NPV)が得られ,AIが低リスクと判定した症例において,NT-proBNP 900 pg/mL超の高値例である可能性が低いことが示唆された。これは,本システムが健診センター等での無症状・前心不全の微細なリスク抽出(125 pg/mL基準)よりも,専門外来のフロントラインにおいて直ちに精密検査や治療介入を考慮すべき「顕在化した心負荷(400および900 pg/mL基準)」を迅速に識別するトリアージ用途に特に適していることを示している。ただし,血中NT-proBNP値は心不全診療において極めて重要な指標である一方,患者の年齢や腎機能,心房細動の有無,体格等の多様な臨床背景因子によって影響を受ける。そのため,本システムの判定のみで心不全の臨床診断そのものを完全に確定あるいは除外することは困難である。しかしながら本結果は,臨床現場においてNT-proBNP高値例を効率的に拾い上げるための有用な補助的指標となり得ることを示している。これにより,外来診療における心エコー等の精密検査の優先順位付け(トリアージ)を最適化し,限られた医療リソースの適正配分に寄与することが期待される。

本研究の限界として,第一に,単施設での後方視的解析であり,対象患者が「実臨床において主治医がNT-proBNP測定の必要性を認めた症例(心不全疑いや循環器疾患を有する症例)」に限定されている点である。そのため,健診受診者等の全くの無症状コホートと比較して事前の疾患確率(Pre-test probability)が高く,選択バイアスが存在する。したがって,本システムを一般集団向けのスクリーニングツールとして完全に一般化するには慎重な解釈が必要である。第二に,AI判定の各階層における症例数に偏りが生じており,特に中間層の症例数は限られている。第三に,本研究は後方視的データに基づくため,全例において心エコー所見(LVEFや弁膜症の詳細)の確認ができておらず,これらを交絡因子として多変量解析のモデルに組み込むことができなかった点である。心房細動等の影響は今回の解析で調整されたものの,超聴診器は心音と心電図の複合的な解析に基づいているため,未評価の心エコー指標がAI判定およびNT-proBNP値の双方に与える影響については,今後の前向き研究による精査が必要である。

V  結語

超聴診器によるAI心負荷判定は,実臨床における血中NT-proBNP値と有意な正の相関を示し,心房細動や腎機能低下等の交絡因子とは独立して高リスク例(NT-proBNP > 900 pg/mL)を抽出する独立した予測因子であった。本システムは,採血検査に伴うタイムラグを生じることなく,わずか8秒の非侵襲的な計測で客観的なリスクの層別化を可能とする。次世代の迅速なトリアージデバイスとして,外来診療における心エコー等の精密検査の優先順位付けを最適化し,NT-proBNP高値例を効率的に拾い上げるための有用な補助的指標(Gatekeeper)となり得ることが示唆された。

本研究はあま市民病院倫理委員会の承認を得て実施した(承認番号:[250315-2])。

COI開示

本論文に関連して,著者が開示すべき利益相反(COI)はありません。

文献
 
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