本研究の目的は,臨床看護師の直観育成に関する示唆を得るために,3病院の看護師・准看護師466名を対象に黒田本質的直観尺度(Kuroda Intrinsic Intuition Scale : KIIS)を用いて,臨床看護師の直観と病院,経験年数,職種との関連性を検討することである.調査を行い以下の結果を得た.
1.一般および療養型病床をもつ複合型病院,一般病院,療養型病院の看護師・准看護師の本質的直観能力の「総合得点」に差はなかった.
2.本質的直観能力と経験年数に関しては,「総合得点」「知力」「経験の豊かさ」は経験年数の長い看護師のほうが高かった.しかし,「巻き込まれ」は,経験年数の少ない看護師のほうが高かった.
3.本質的直観能力と職種との違いでは,10年以上の看護師と准看護師とでは,看護師のほうが本質的直観能力の「総合得点」「知力」「論理的思考能力」が高かった(p< 0.05)以上の結果より,経験に基づく技能が直観の育成へと発展するには,幅広く適切な教育を基盤とした個々の看護師の主体的な取り組みが必要だと考えられた.