日本看護管理学会誌
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資料・報告
基準看護非認可から半年で基準看護特2類を取得した私立病院の事例検討
―看護管理の変化が看護婦の意識,看護内容へ与えた影響―
叶谷 由佳
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1998 年 2 巻 1 号 p. 40-49

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抄録

本研究は1993年に半年で基準看護非認可から基準看護特2類の取得にと移行した私立病院を対象に,看護管理の内容がどのように看護職員の意識,看護内容に影響を与えて基準看護特2類取得が可能だったのかを考察することを目的とした.調査期間は①1992年7月1日~14日,②1992年11月1日~13日,③1993年3月1日~3月14日の3度行った.

調査方法は院長,看護部長,看護職員への半構造化面接調査,1病棟での参与観察,業務活動調査を行った.また,参与観察病棟の看護職員に対して職務満足度調査を行った.

対象病院は1992年7月1日から新看護部長体制となった.その結果,看護管理の特徴として「自己尊重の欲求を大切にするという方針」「看護職員の働く環境整備から着手」「現場に則した具体的な教育」の3点があげられた.看護内容の変化の特徴として,「看護職の身の回りの世話に費やす時間の増加」「キャリアのある看護職員の業務内容の変化」「患者個別を重視しようという姿勢への変化」「看護要員間の連携の不足」の4点があげられた.看護職員の意識としては「看護婦職務満足度の増加(115.6点から120.0点へ)」「進学希望者の増加」「病棟婦長への不満」の3点があげられた.これらの結果を考察した結果,半年で基準看護特2類取得の成功に最も重要な要因は,新看護部長の「自己尊重の欲求を大切にするという方針」であると思われた.

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© 1998 一般社団法人 日本看護管理学会
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