交代制勤務を行う看護職員の勤務状況や現在の労働条件での就業継続意思,交代制勤務を継続してもよいと思う条件を把握し,看護職員需要推計や交代制勤務者確保策の検討資料とすることを目的に,2020年1~2月にインターネット調査を実施した.47病院の4,601名の看護職員に研究参加を依頼し,直近の勤務表1クール(約1月)の勤務について尋ねた.410名から回答があり,新任者を除く394名を分析対象とした.分析の結果,いずれの交代制でも勤務表1クールに休日は平均9~10日,夜勤は平均7~8日あった.2交代制では9割以上が13時間を超える夜勤を行っていた.3交代制では13時間を超える夜勤はないが,11時間以内のインターバルでの勤務や6日以上の連続勤務,夜勤後の休息不足の経験が2交代制よりも有意に多く,勤務表への満足度が有意に低かった.交代制の種類によらず,現在の労働条件で働き続けたいと思わない者が4割,働き続けられるのは3年以下だと回答した者が5割を超えた.3交代制では疲労回復のために月に平均2.4日の休日増が必要だと回答があり,2交代制の平均1.9日よりも有意に多かった.現在の休日数では長時間労働を回避しながら勤務間インターバルを確保することは困難であり,交代制勤務者が今後も就労を継続するには月2日程度の休日増や,超過勤務を縮減するための人員配置増が必要であり,それらを実現できる看護職員数の確保が必要だと示唆された.