日本看護管理学会誌
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看護労働環境に関する研究:The Essentials of Magnetism II(職場環境尺度)の構成概念妥当性の確認
吉田 雄太名越 恵美
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2021 年 25 巻 1 号 p. 171-181

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抄録

【目的】マグネティズムを測定する尺度であるEOM IIの日本における構成概念妥当性を確認することを目的とした.

【方法】看護管理者または看護管理者経験を有する9名と,DiNQL事業参加病院のうち7病院の看護師1315名を対象に質問票による調査を行った.分析では構成概念妥当性の4つの側面を検討した.

【結果】内容的な側面ではEOM IIが日本の看護労働環境を評価している程度について「非常にそう思う」「そう思う」と回答した各項目平均は78.0%であった.構造的な側面では最終的に抽出された5因子33項目の確認的因子分析を行った結果,適合度水準を満たしており(CFI=.932, RMSEA=.056),この構造を日本語版EOM IIとして採用した.日本語版EOM IIの一般的可能性の側面ではCronbach’s αは0.74-0.92,外的な側面では職務満足との関連が確認された.

【考察】本調査により確認された5因子33項目からなる日本語版EOM IIは,構成概念妥当性を検討した4つの側面のうち内容的な側面以外の3つの側面が確認された.5因子中4因子[協働的な看護師-医師関係],[協力的な看護管理者との関係],[適切な人員配置であるという認識],[患者への関心が最重要である組織文化]は先行研究の結果に支持され,[看護実践の自律的な管理]は日本の医療背景の特徴を反映した因子であった.

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