日本看護管理学会誌
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実践報告
大学附属病院における看護管理者の看護研究ニーズ調査と課題
―看護系大学研究部門とのユニフィケーション―
髙井 亜希小栁 礼恵佐野 友香眞野 惠子
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2025 年 29 巻 1 号 p. 28-37

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抄録

本研究の目的は質の高い看護実践につなげるための臨床と大学研究部門との協働を通して,看護研究に対する看護職のニーズ把握と課題抽出に関する調査から導き出された看護研究推進のための資料を得ることである.方法は研究支援体制整備の実施と実施前後の看護管理者の研究に関する意識を質問紙調査により実施した.さらに筆者らは研究支援体制の整備として看護研究に関する取り組みの推進と組織化を実施した.病院看護部,大学における研究部門に属する教員,専門・認定看護師の研究ニーズを共有しマッチングを実施した.対象は看護管理者205名とした.研究体制実施により「看護研究に対する意欲と困難感」の理由として最も多かった“研究を行うためのサポート体制不足”が減少した.「看護研究における課題」では“研究に費やす時間の確保”“研究指導者の育成”は変化がなかった.「看護管理者の意識の変化」ではスタッフの研究支援,看護管理者自身の気持ちの著しい変化はなかった.看護部と研究部門との協働は看護管理者の研究に対する思考や行動に影響を与えた.しかし,研究を実施する環境の変化はなかった.今後は研究部門による支援の過程の中で看護管理者が更に研究プロセスを学び,研究の体制整備をすることが課題と考える.

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