日本看護管理学会誌
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実践報告
看護実践における「思考発話」を用いた臨床判断過程の学習支援
下村 晃子清水 美由紀
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2025 年 29 巻 1 号 p. 74-84

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抄録

【目的】実地指導者が実践の中で思考したことを伝える「思考発話」を用いて,臨床判断過程の学習支援を学習者に行うことで,学習者の臨床判断能力の向上に貢献できたかを明らかにする.

【方法】対象:実地指導者から「思考発話」による学習支援を受けた臨床経験年数2~3年目の看護師16名(以下,学習者).方法:実地指導者が学習者に対し,1年間,OJTにおいて「思考発話」による学習支援を実施した.学習者の臨床判断能力については,Tanner(2006)の臨床判断モデルを参考に,研究者が独自に作成した臨床判断能力評価表を用いて,学習者自身が学習支援前と1年後で評価した.分析:臨床判断能力の得点を,Wilcoxonの符号付き順位検定を用いて比較した.

【結果】学習支援前後の臨床判断能力は,学習支援前118.0点,1年後120.5点で,支援後に向上していた.臨床判断能力を構成する領域のうち「解釈」では,支援前23.0点,1年後23.5点で有意に向上していたが,その他の領域では向上はみられたが,有意差はなかった(p<.05).学習者からは「先輩の思考過程の一端を教えてもらうことで外せないポイントがわかる」等の意見があった.

【結論】指導者が思考過程を発話して教える学習支援は,学習者が情報の意味づけを行い解釈する認知的思考過程を学び,臨床判断能力を向上させることに貢献できることが示唆された.

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