2025 年 29 巻 1 号 p. 48-57
目的:臨床経験3年~5年の看護師の看護実践能力の実態を捉え,認定看護師から受けた指導内容で看護実践能力に違いがあるのかを明らかにすること.
方法:臨床経験3年~5年の看護師1,241名を対象に自記式質問紙調査を実施した.看護実践能力にはClinical Nursing Competence Self-Assessment Scale(CNCSS)を用いた.分析ではCNCSSの13コンピテンスの得点を算出し,指導内容による比較には U検定を用いた.
結果:回収率は34.2%で,欠損等のない364名を分析対象とした.13コンピテンスでは「基本的責務」「倫理的実践」が高かった.認定看護師から指導を受けたことがある者は261名(71.7%)であり,指導内容による検討では,“ベッドサイドでロールモデルになってもらったこと”がある者は,ない者に比べて「援助的人間関係」「クリニカルジャッジメント」が有意に高かった.“臨床推論を手助けしてもらったこと”がある者は「基本的責務」「継続学習」が有意に高く,“カンファレンスで具体的なアドバイスをもらったこと”がある者は「継続学習」が有意に高かった.
結論:認定看護師から受けた指導内容で看護実践能力に違いを認めた.この結果は,認定看護師がベッドサイドでの指導やカンファレンスなどの助言ができる仕組みをつくることで,看護実践能力の向上につながる可能性を示唆するものであった.