日本看護管理学会誌
Online ISSN : 2189-6852
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原著
看護ケアの質過程自己評価表の開発と妥当性の検証
―QIプログラムを用いた第三者評価との比較とフォーカスグループインタビューを用いた分析―
阿部 俊枝上泉 和子粟屋 典子内布 敦子葛西 淑子板橋 玲子藤林 文子八木橋 昌子大平 和子板野 優子
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2002 年 5 巻 2 号 p. 19-28

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抄録

本研究は看護ケアの質の向上を図り,質評価を普及するために,看護組織自身で看護ケアを評価する過程自己評価表を開発し,洗練することを目的とする.

この目的のため,ふたつの調査方法をとった.ひとつは既存の第三者評価QIプログラムと過程自己評価を併用し,その結果の一致度から妥当性を検討する方法である.もうひとつは,過程自己評価を実施した看護職を対象にフォーカスグループインタビューを行い,過程自己評価表について意見を聞く方法である.

第三者評価との併用は5施設5人の看護職を対象に行った.結果,5施設中4施設で自己評価のほうが得点が高かった.また結果がより一致したのは,自己評価用の質問中,評価結果を看護職自らが選択肢から選び,かつ詳細を記述し,研究者が総合的に判定して得点を出す形式の質問であった.

フォーカスグループインタビューは,14人の看護職が参加し,過程自己評価表の回答の仕方,利便性,質問の意味の理解について意見を聞いた.結果,過程自己評価表の洗練に向けて,次の5点が課題として明らかになった.①質問内に患者のいつの時点について回答するか明記する.②質問の意図を示す必要性の検討.③ひとつの質問文に複数の内容が含まれないよう,修正が必要.④重複回答がないよう選択肢の設定に工夫が必要.⑤記載時間の短縮.

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© 2002 一般社団法人 日本看護管理学会
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