日本看護学教育学会誌
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研究報告
患者-看護者間における相互の自己開示
−面接調査による看護者の認識−
大見 サキエ
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2005 年 15 巻 1 号 p. 73-87

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抄録

 患者-看護者間における相互の自己開示(看護者の患者に対する自己開示、看護者に対する息者の自己開示)について看護者の認識を明らかにすることを目的に、30名の看護者を対象に半構成的面接調査を実施した。その結果、看護者の自己開示についての認識は乏しく、開示内容は表面的で浅く、患者に聞かれて開示するという消極的なものであった。一方、患者からの自己開示は多彩で深いものであり、それに対して看護者は傾聴しており、患者との関係が促進されたと認識していた。また、看護者の自己開示を促進・抑制する要因が抽出され、これらを考慮した援助の必要性が明らかとなった。今後は、この結果について患者の認識を調査し、追認する必要がある。また、自己開示について看護者の認識を高め、相互の自己開示が促進されるように看護者への教育が必要である。

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© 2005 一般社団法人 日本看護学教育学会
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