2021 年 30 巻 3 号 p. 13-25
要旨:
〔目的〕看護職が認識する社会的責任を構成する要素を明らかにする。
〔方法〕無記名自記式質問紙調査法によって得た質的データをKHCoder(樋口,2014)で分析した。
〔結果〕58協力施設6,471名に調査票を配布、2,314名の回答を得た。看護職が認識する社会的責任として、〈安全な医療と看護〉、〈命に関わる専門職としての自覚と行動〉、〈心身が安らぐ環境の調整〉、〈守秘義務〉、〈尊厳・倫理〉、〈看護の質の追求〉、〈サービス提供者としての対応〉、〈多様な人々への健康支援〉、〈地域・社会への貢献〉の9カテゴリーが得られた。
〔考察〕看護職が認識する社会的責任は、〈安全な医療と看護〉、〈命に関わる専門職としての自覚と行動〉、〈自然環境と社会環境の調整〉、〈個人情報の守秘〉の法的責任に特徴づけられた。さらに〈尊厳・倫理〉の倫理的責任、〈看護の質の追求〉、〈サービス提供者としての対応〉、〈多様な人々への健康支援〉、〈地域・社会への貢献〉の裁量的責任を認識していた。