2021 年 31 巻 2 号 p. 57-68
〔目的〕看護学の初学者である1年生が援助的関係をどのように意識し行動していくのか、ピアラーニングの思考過程を明らかにした。
〔方法〕援助的関係をつくるコミュニケーションスキルの授業にピアラーニングを導入した。授業後に1年生が書いたレポートを内容分析した。分析の視点としてVygotsky理論を踏襲し、内言の繋がりを抽出しながら思考過程を捉えた。
〔結果〕研究同意を得た1年生98名のレポートを意味内容の類似性について検討した結果、【できなかったという経験】、【コミュニケーションに対する感情】、【2年生と自分との違い】、【大切なこと】、【教えてもらった実践的示唆】、【将来像や目標】の6カテゴリーに分類できた。
〔考察〕ピアラーニングによって自己を捉えなおす省察能力が育まれ、看護職に必要な行動様式の共有へ繋がっていく思考過程が明らかになった。思考過程の中で自己変容に対する主体的な意思を生み出していた。