2022 年 32 巻 2-1 号 p. 81-95
〔目的〕周手術期実習で学生の他者指向の共感性の学習を促進する要因や、他者指向の共感性の学習が促進することによる学生のケアの実施への効果を明らかにする。
〔方法〕看護学生8名に半構造化面接を行い、質的記述的研究で分析し検討した。
〔結果〕学生の他者指向の共感性の学習は、【術後患者の病状の変化と生活状況の適時な理解】と【患者・家族の手術への不安・緊張や願いの気づきと洞察】の要因により促進されていた。学生は、他者指向の共感性を身につけながら【創部痛や不自由さへの積極的なケアの実施】や、【患者中心の思考に基づくケアの実施】をしていた。
〔考察〕他者指向の共感性の学習が促進されると、学生は患者の創部痛の緩和や食事などの不自由さを理解し、患者中心のケアを実施する。教員は、学生が専門知識を活用できるまで確実に習得し、患者の病状を理解して日常生活の様子を知り、根拠をもって個別性のある援助を工夫できるよう指導することが重要である。