本研究では、環境の違いがフライアッシュコンクリートの長期的な耐久性の変化やフライアッシュのポゾラン反応の進行度に与える影響を評価するため、2009年より日本各地で屋外曝露実験を開始し、10年にわたる曝露供試体のモニタリングを実施中である。本報では、曝露開始から7年までの耐久性モニタリングの結果ならびに7年目におけるポゾラン反応の進行度について取りまとめた。その結果、フライアッシュコンクリートでは、細孔構造が複雑化するため耐久性が向上することや、曝露環境の違いにかかわらず7年という充分な時間の経過により、いずれの曝露環境においてもポゾラン反応は同程度進行することが確認された。