2023 年 33 巻 2-2 号 p. 69-80
〔目的〕看護学の修士論文指導に携わる教員が、指導上直面する問題を自己診断するための信頼性、妥当性を備えた尺度を開発する。
〔方法〕混合研究法の探索的順次デザインを用いた。質的に解明した問題を基盤に質問項目を作成し尺度化した。尺度検討会とパイロットスタディを行い内容の妥当性を検討した。全国調査を実施し尺度の信頼性と妥当性を検討した。
〔結果〕有効回答は215部であり、項目分析の結果に基づき20項目を選択した。α係数は.87、再テスト法の結果はr=.87(p<.001)であった。主成分分析と共分散構造分析の結果、尺度が概ね1次元性であることを確認した。総得点と研究指導能力はr=−.385(p<.001)、博士を輩出した経験を持つ者の得点は、持たない者の得点よりも有意に低かった。
〔結論〕本尺度は信頼性と一定程度の妥当性を備えており、教員が指導上直面している問題を客観的に理解するために活用できる。