日本看護学教育学会誌
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調査研究
新カリキュラム開始時における看護基礎教育機関の取り組み
小山 眞理子大島 弓子恵美須 文枝森田 敏子笠原 ケサエ江崎 フサ子近藤 潤子
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1994 年 4 巻 1 号 p. 35-50

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抄録

平成2年度カリキュラム改正時における全国の827校の看護基礎教育機関の取り租みについて質問紙による実態調査を実施した。調査内容は、指導要領の使い方、時間数の変化、および判断力、応用力、問題解決力の育成への計画、開始時の問題等であり、262の有効回答を得た。回答を分折し、全体的傾向と教育課程別で検討した結果、以下の結論が得られた。1)大学を除く教育諜程では指導要領にほぼ忠実に作成した学校が多かった。2)旧カリキュラムと比較して、講義・実習時間ともに減少させた教育課程が多く、特に看護学校でこの傾向が高かった。3)時間数の減少に対する取り祖みは、重複を避けるための教育内容の見直しなど前向きな取り祖みが多かったが、ゆとりの時間の解釈には意見の相違がみられた。4)判断力、応用力、問題解決力の育成に対し努力する姿勢で取り粗んだ教育諜程が多く、その計画には知識を統合して状況を判断する教育内容への取り租みが多かった。5)開始時の問題は、教員に関する問題、カリキュラムの運用と内容に関する問題と教育課程特有の問題があった。

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© 1994 一般社団法人 日本看護学教育学会
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