2017 年 6 巻 1 号 p. 166-176
【目的】在宅維持期において重度障害のある学童とその家族に訪問する看護師がどのような実践を行っているかを明らかにする。
【方法】民族看護学の研究方法を用いて看護師6名および子どもとその家族13名に対して参加観察と半構成的インタビューを行った。
【結果】4つのテーマと1つのメインテーマが抽出された。メインテーマにおいて、看護師は自らの実践を「子どもと家族が動きたいと思った方向に、身体を後ろから支える」という意味の込められた「黒子」と表現し、その実践は成長することで見えてくる子ども自身の力を発揮させようとする直接的なケアを行う役割と、子どもと家族の選択した行動を影から見守るような間接的なケアを行う役割を兼ね備えていたことが明らかになった。
【結論】本研究では、看護師自身の手によって能動的に子どもの成長・発達する力を感じ取り伸ばしていく役割、十分な子どもの状態アセスメントのもとに家族と相談せずとも子どもと家族の行動を敢えて何も言わずに見守る役割を、具体的な実践と共に新たに見出した。