2013 年 33 巻 4 号 p. 4_43-4_52
目的:中期キャリアにあるジェネラリスト・ナースが自律的な判断をどのように行っているのか,その具体的様相を明らかにすることである.
方法:研究方法論にM-GTAを採用し,臨床経験8~19年の看護師19名に対し半構成的面接を実施した.
結果:ジェネラリスト・ナースは【その人らしさを引き出し,その希望や意思をつなぐ】ことを目指して【医師の指示を吟味し補う】【患者の生活に関わる介入を主導する】ことに関わる内容の判断を行っていた.また,彼らが自律的な判断を下そうとする際には【看護師同士で補い合い,より難しい判断をする】【微細な変化を素早く全体的にとらえ予測する】という工夫をしていることが明らかになった.
考察:看護師は明確な目標を目指して,判断を補い合い直感を活かしながら,診療および療養上の世話のどちらの範囲においても,専門職としての自律性を発揮していると考えられた.