抄録
脳卒中の後遺症を持つ在宅患者14名に対して, 機能回復意欲に関する半構成的質問による質的研究を行った. その結果, 機能回復意欲は, 主体性, 自発性, 積極性という構成要因と, 健康観, 心の支え, 障害の受けとめ方, 家族関係の変化, 対人関係の変化, 自己観の変化, 生活の満足感, 未来に対する展望の8要因からなる影響要因があり, 影響要因の内容, 数, 関連のしかたは個人に固有のものである事が明らかになった. このうち, 家族関係の変化, 対人関係の変化, 自己観の変化, 生活の満足感の4要因は発病後の自分と他者との関係の受けとめ方を構成していた.
在宅患者の機能回復意欲を高めるためには, 個人の意欲の構成要因, 影響要因を, 個々の対象者の意味においてアセスメントし, 肯定的な影響要因を増強すると共に, 意欲に否定的な影響要因が肯定的に関連するよう援助する必要がある.