抄録
本研究は, 看護者の感性の働きについて理解を深める一助として, 看護場面を写し出した6枚の写真(「看護場面的写真」)を題材とし, これを鑑賞する看護学生と看護専門職者の反応を質的に分析した. 結果,「看護場面的写真」に対する反応には4つの型がみられ, 本研究では各々を, 第1類型: 直覚的反応型, 第2類型: 一面的理解型, 第3類型: 多面的理解型, 第4類型: 発展的解釈型と命名した.
看護の現象に対する鋭敏な感覚と情緒豊かな理解は, 看護者のもつ理論的・経験的知識によって強く影響されたことから, 看護者の感性は非生得的であり知識により強化される可能性が示唆された. また, 看護者の感性を開発するためには, 理論や経験による知識を単に事実として記憶するにとどめず, そこから意味や価値を学びとるような内発的な学習が必要であると考えられた.