東京大学先端科学技術研究センター
2018 年 49 巻 2 号 p. 109-112
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水道水のカビ臭は,水源に繁茂する藍藻類などの生物が産生する臭気物質が原因である.水源でのカビ臭発生を簡便かつ迅速に検知できれば,取水の一時停止,カビ臭が少ない地点や水深からの選択取水,浄水場での高度浄水処理の強化など,有効な対策を早期に判断しやすくなる.近年,昆虫嗅覚受容体の遺伝子を細胞に導入し,においに高感度で特異的なバイオセンサを作り出す技術が注目されている.本稿では,カビ臭の原因物質ジェオスミンに特異的に応答する細胞(センサ細胞)を水道水質管理に活用しようとする試みを紹介する.
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