2021 年 52 巻 2 号 p. 105-111
かおりは曖昧なものではなく効果を有するものである.ここでは,我々の研究グループが行ってきた動物実験の内容を中心に報告する.研究を進めていくうちにかおりの良い面である有効性だけでなく,悪い面である危険性も明らかになってきた.臨床などにおいてかおりを積極的に活用するためには,良い面だけでなく悪い面も認識する必要がある.現在の状況は,かおりが身のまわりにあふれすぎている.かおりの危険性にも考慮しながら,かおりをより有効に活用すべき段階にきていると考える.