2021 年 52 巻 4 号 p. 240-243
国内でペットとしてイヌを飼う環境は室内が主流のため,イヌの持つ動物的な臭気と接する機会は増加しているものの,成分に関する報告はほとんどない.特徴的な臭気を有する,コーギー種犬の飼育に使ったシートや抜け毛の入ったクリーナーパックなどに対して,ダイナミックヘッドスペース法による捕集と,におい嗅ぎ分析を含む臭気分析を行った.それらの結果,3-methylbutyric acidと2-acetyl-1-pyrrolineがこの特徴臭気の要因と推測され,さらにGC/MS法により確認された.